古典籍文理融合シンポジウム(第2回古典籍文理融合研究会)
プログラム案 ver 20180129
日時:2018年1月30日(火)~1月31日(水)
場所:国立極地研究所・国文学研究資料館・統計数理研究所 2階大会議室
概要:文学、歴史、およびそこから派生する人間と自然との関係の歴史的変遷と、地形、気候、地球、宇宙などの変遷について、相互を深く参照することによって初めて得られる知に触れていく、ということを中心的な目標とし、その目標に間接的にでも何らかの関わりのある研究課題について、市民参加型研究も含め、幅広く試行錯誤を展開する。より具体的には、これまでに取り組まれてきた古気候変動、古地震・古津波、古天文学等の研究について「総研大レクチャー」という形で大学院生と共に学び、赤気、隕石、雷などの古記録を使った比較的新しい調査・研究の成果を共有するとともに、これまで取り組んでいないデータベースや統計数理の応用についても考察する。さらに、これらの文から理への色の強い研究を進めることで、逆に理から文へという観点で広く人文学的に、どのような意味や新たな展開を持ちうるかについて、言葉の在り方と世界の在り方の相互の関わりについて、関連の研究者が集まり密に議論することで、人間と自然の在り方の将来について考察を深める。
主催:「天変地異と人間社会の変遷:言葉の在り方と世界の在り方」(2017年度 総研大 学融合推進センター センター長裁量支援研究)
共催:国文学研究資料館・日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(歴史的典籍NW事業)・異分野融合・典籍防災学
2017/1/30(火)午前
1000-1020 片岡龍峰(極地研)「日本で見られるオーロラと巨大磁気嵐」
1020-1040 岩橋清美(国文研)「オーロラと近世社会」
1040-1100 宮原ひろ子(武蔵野美大)「古典籍に見る日本の雷の発生周期」
1100-1120 コーヒーブレイク
1120-1140 山本和明(国文研)「典籍防災学について」
1140-1200 大里重人(土質リサーチ)「工学的視点から見た文理融合研究ー災害関連古記録研究とその実証ー」
2017/1/30(火)午後
1300-1400 寺島恒世(国文研・名誉教授)「『明月記』とは何か―異分野融合研究がもたらすもの―」(総研大レクチャー)
1400-1500 三上岳彦(帝京大/首都大・名誉教授)「歴史時代の気候復元とその課題」(総研大レクチャー)
1500-1520 コーヒーブレイク
1520-1600 渡邊美和「石碑に残る流星記録紹介と近世天文記録収集作業」(招待講演)
1600-1640 加納靖之(京大防災研)「古地震研究とみんなで翻刻」(招待講演)
1640-1720 総合討論
2017/1/31(水)午前
0900-0920 磯部洋明(京大)「京都大学における文理にまたがる学際研究の紹介」
0920-0940 藤原康徳(総研大・極域科学専攻)「古典オーロラハンターについて」
0940-1000 大辻健一(京都大学)「天保年間における太陽黒点観測データのコンテンツ化」
1000-1020 コーヒーブレイク
1020-1035 森融(八王子市こども科学館)「八王子隕石について」
1035-1045 米田成一(科博)「科博の八王子隕石小片について」
1045-1110 山口亮(極地研)「八王子隕石の分析結果について」
1100-1120 野澤恵(茨城大)「茨城大の文理融合研究紹介」
1120-1140 玉澤春史(京大)「山本資料アーカイブについて」
1140-1200 市野美夏(人文学オープンデータ共同利用センター)「日記天候記録を用いた日射量推定の試み」
2017/1/31(水)午後
1300-1320 中野慎也(統数研)「気候変動をさぐる統計数理的アプローチ」
1320-1340 渡邉 堯(情報通信研究機構)「「いわゆる」ハーメルン笛吹き男伝説の成立と地球環境の長期変動との関係」
1340-1400 高見友幸(大阪電通大)「天変地異と摩訶大将棋 ―明月記と象戯圖の解読から―」
1400-1420 上田澄江(統計数理研究所(共同研究員、元教員))、土谷隆(政策研究大学院大学)、伊藤栄明(統計数理研究所(名誉教授))「凸2次最適化による粘土板情報からの古代メソポタミア都市Nuziの社会動態の推定と解析」
1420-1440 コーヒーブレイク
1440-1600 総合討論「今後の文理融合研究について」