Thema3マテリアル分析・解析

1000年の歴史を有する日本の書物には、記されたテキストの伝える情報とともに物質として伝えられた情報も蓄積されています。従来ほとんど行われてこなかったマテリアルとしての書物からの情報抽出及び分析・解析技術の確立を目指します。

3.1 実験ラボの構築

マテリアルとしての書物そのものから情報を抽出するための実験ラボを設置して研究拠点とし、連携する他機関の研究者の利用にも備える。歴史的典籍画像データからAI技術により情報を抽出し、実験に利用可能な典籍資料のマーキングを行う。実験担当者と典籍の取り扱いに長けた人文系研究者が協働することで、材料としての典籍の管理体制を整える。

3.2 分析技術の確立(準備研究:第1〜2年時、本研究:第3〜5年次、第6〜8年次)

国文学研究資料館と奈良先端科学技術大学院大学光メディアインタフェース研究室(向川研究室)、実践女子大学文芸資料研究所等との間で現在個別に行っている共同研究の成果に基づき、書物の構成物及び書物に付着した人間由来の成文の配置情報の抽出・分析技術の確立、墨等で抹消されたテキストや水害等で汚損されて解読の困難なテキストの光学的解析技術を確立し、書物のマテリアルデータを蓄積する。

3.3 書物の復元技術の確立(準備研究:第1〜2年時、本研究:第3〜5年次、第6〜8年次)

劣化したマイクロフィルムや古写真等の劣化した紙質資料から書物の書影を復原する技術、また、モノクロで残された写真やマイクロフィルム情報にAIの活用により色調を与えて復原するなど、情報蓄積メディアの劣化による書物情報の散佚を防ぎ、またそれらから情報を抽出するための技術を確立する。

お問い合わせ

本プロジェクトに関するお問合せはこちらまでメールでご連絡ください。

  • メール送付先:htddpsinfo★nijl.ac.jp
  • 担当:プロジェクト推進係
  • ※スパムメール等対策のため、E-mailアドレスには、「@」の代わりに「★」を入れております。
    メール送信の際は、「★」を「@」に換えて送信してください。